ハゲ男性差別か?! 使っているとハゲてくるメモパッド

使えば使うほど禿げてくるなんて……

とあるブログで、こんな記事を発見しました。

使っていくと髪がなくなるメモパッドに全俺が泣いた

トップページはこちらです。
「ハゲルヤ」という、ハゲをテーマにしたサイトで、「ポジティブヘッドのススメ」とちょっと似ています。

さて、問題のメモパッドです。
ちょっとうつむき加減の顔イラストが側面に。
一番上になっているのは茶色い紙。
(濃い色の筆記具だと読めませんね)
それを一枚一枚破り取っていくと、
いつからか茶色い中に肌色の部分が出てきます。

だんだんハゲになってくるハゲメモパッド

剥がしていくうちに禿げてくる

この肌色は、おでこだったり頭皮だったりするんですね。
つまり、ハゲ部分。

やがて、3の写真のように立派なハゲ頭になるというわけです。

実は女性用育毛剤プロモーション

このメモパッド、実は女性用育毛剤のプロモーショングッズなんです。
製品名は「パントガール」。
パンテトン酸カルシウムが主成分だそうです。
アマゾンでは並行輸入品を売っています。

パンテトン酸を使った女性用育毛剤パントガール

女性用の育毛剤です

パンテトン酸って、どっかで聞いたことがあります。
ちょっと調べてみたら、
ビタミンB群のひとつで、お肌によろしいとされている物質だとか。
そして、スキンケア製品やシャンプーにも使われてるんです。

あ、そうそうシャンプーのパッケージで見かけた名前だったんですね。
髪にもよいんだそうですよ。

パントガールの商品説明をしているサイトによると、
女性の育毛には「プロペシア」は厳禁だそうで。
妊娠中の女性はこれに触るだけでお腹の赤ちゃん(特に男児)に
悪影響を与えてしまうらしいです。

男性ホルモンを摂るっていうのは、
女性にはいろいろ悪影響があるんですねぇ。

そうそう、メモパッドのこと。
女性用育毛剤なら、なんでモチーフが男性なんでしょう。

男性のハゲ頭をからかってつくったのなら、ハゲ差別じゃないですかね。
まあ、女性のハゲ頭、というのだと洒落になりませんから、これでいいのかな。
進んで笑われてやろうじゃないですか、これぞポジティブヘッド。

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「抜き方」は意外に難しい

100%キメキメは疲れる

よく「一分の隙もない」と言いますね。

服も髪型もキリリと決めて、
態度も会話もクールそのもの。
すなわち、ケチの付けようのない人。

一分の隙もない男です。

僕はそれとは正反対で、突っ込みどころが満載だし、
よく失敗をするし、ぐでぐででしようがありません。

しかし、スキンヘッドにしていると、
少しのアラも見過ごせない場合もあります。

剃り残しがないか、眉毛は伸びすぎてないか、
ヒゲの長さはちょうどいいか、
爪垢が溜まっていないか、
鼻毛が飛び出していないか……

そんなチェックをついついしてしまうんです。
まるで一分の隙もない、を目指しているみたいに。

服も、たとえばスーツ着るような場面では、
完璧な着こなしを自分自身に求めてしまいます。
(ま、完璧、と思っているのは自分だけかもしれませんが)

ネクタイを緩めることも、シャツの第一ボタンを外すことも、
自分としては許せなくなってきます。

ということで、このキメキメには時々、
疲れてしまうことがありますね。

どこかで「抜いた」身だしなみはできないだろうか。
100%キメキメを80%キメ、くらいに減らせないだろうか。
そんなことを思いました。

うっすら伸びた髪と無精ヒゲ

一分の隙もない男を目指してしまうのは、
もしかすると、スキンヘッドという髪型が、
すべての原因なのかもしれません。

頭髪がゼロだと、他の部位に気を向けることが多くなる。
他が乱れているのを放っておけなくなる。

ならば、スキンヘッドをしばらく止めてみようか。

実に簡単な結論に達しました。

以前やっていたように、1mm程度を残して髪を刈る。
バリカンのアタッチメントを外して刈ると、
だいたいその程度の長さになります。

ヒゲもそれと同じ長さに刈り込みます。

2日ほどすれば、何となく全体が「ぼわっ」としてきます。
髪とヒゲが少し伸びるからですね。

ツルッとした頭よりも、ぼわっとしていた方が、
どことなく「抜けてる」感が出てきませんか。

周囲に与えるイメージも、ほんわかしてくる気がします。

スーツの時も、ネクタイを緩めてボタンを外しても、
なんだか許してもらえるような感覚。
自分自身の許容範囲が広がる、ということですね。

自分で自分を律さない。
多少の崩れは大目に見る。

思えば昔、「プレッピー」というスタイルがありました。
ビシッと決めたアイビールックを、バンカラ風に崩したものです。
(日本独特の解釈かもしれませんけどね)

シャツの裾を出したり、素足で靴を履いたり、
スウェットシャツを裏返したり。

あの辺の「崩し」「抜け」は、見ている方にとっても
ちょうどいいオシャレ感を与えられます。

頑張らなくていい、少しくらい汚れてたっていい、
隙があっていい。

スキンヘッドにしていても、何か方法はあるかもしれません。
ただ僕は今のところ、少し伸びた頭とヒゲ、という方法で、
気疲れ感をマイルドにしてみようと思っています。

あ、でも鼻毛が伸びたり耳の後ろに垢が溜まってたり、
爪が真っ黒だったり、なんてのは論外ですからね。

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カット代7500円——高橋克実さんの高級ヘアカット

高橋克実のベリーショート

これは「髪の毛ぼうぼう」の状態らしいです

「タモリ倶楽部」でその詳細が

俳優の高橋克実さん。
薄毛を隠すことなく、それを個性として存在感を強めている人です。
ドラマや映画以外にも、バラエティで軽妙なやりとりをしてますよね。

あの頭にしたのは、2004年だそうです。
それまでは、薄毛を隠すために不自然な髪型をしていたとか。

もし今のような坊主にしていなかったら、
ヅラをかぶっていたのかもしれない、と勝手に推測しています。

その高橋克実さん、坊主がちょっと伸びたくらいの髪の長さです。
そして、美容院でカットしてもらっているという。

てっきり自分でバリカンか何かを使ってキープしているのかと思いました。
さすが、売れっ子俳優です。

去年、そんな情報をネットで見て、ブログのネタにしようと
しばらく暖めていました。

そしたら先日、「タモリ倶楽部」で実際にカットしている美容院へ行き、
その一部始終を紹介していました。

あ、この内容もプラスすると面白いかも。
そんなわけで、番組の模様も混ぜながら書いてみます。

場所は南青山。
オシャレな美容院が立ち並ぶ、いわば激戦区です。

番組はタモリさんとTKOの2人が高橋さんと一緒に美容院を訪れ、
カットの過程であれこれと茶々を入れて進行していくというスタイルでした。

美容院は、高橋さんの事務所社長が行きつけの店。
そこで高橋さんも切ってもらっていたそうです。
店長の長谷川さんという方が専属で、もうずっと担当とのことです。

ベリーショートはハサミによるカット

番組では、高橋さんの髪が薄くなったあたりのエピソードが面白かったです。

薄くなった頭頂部をカバーするために九一分けのようなスタイルにしたのはいいが、
風が吹くとそれが蓋のようにパカパカと動き、
「ジッポー」というあだ名がついた。

ダイビングのシーンでは水中で髪がバラッとなるのを防ぐために
黒いネットで固定して撮影に臨んだのだが、
水の中でもまったく髪型が変わらず不自然だった。

そこでついに、事務所の社長に髪を切るように命ぜられたのだそうです。
しかも彼女の目の前で。

断髪式ですね。

そして切った髪を持って帰ろうと思ってると、
「ああ気持ち悪い。あんた持って帰ろうとしたでしょ。早く掃いて」
と言われたのだとか。

でも、タモリさんは「周り的には気楽になったよね」と。

そうなんですよね。

薄らハゲ時代は、周囲の人間はいつ切るかいつ切るかと
気を揉んでいるし、頭髪の話題は「ハゲ」という言葉に触れないよう、
とても気を遣っているわけですよ。

高橋さんは「未練たらたらでした」と言うけれど、
周囲にとっては「やっと髪の話題に触れられる」と安堵したんです。

そんな笑いを交えながら、ヘアカットは進みます。
ヘアスタイルは「ベリーショートに」。

確かに。間違っていません。
モノは言い様です。

そして、刈る器具にもこだわりがあります。

僕らは普通バリカンで刈りますが、
(TKO木下さんもバリカン派です)
高橋さんは長谷川店長によるハサミのカット。

「バリカンとカットでは味が違う」が、高橋さんの持論です。

何だかよくわかりませんが(笑)、刈り込む部位によって
長さを微妙に変えているような感じですね。

カットの後はシャンプーですが、それはヘッドマッサージの要素を含むもの。
ヘッドスパとも言えるでしょうか。

ここでも知らないうちにプロからタモリさんやTKOにチェンジして、
頭をゴリゴリとこするというイタズラも交えます。
でも気持ちよさそうだったなあ。

そして最後は「ブロー」。
これも、いろいろと突っ込まれていました。

いやあ、ハゲのヘアカットだけで30分番組が持ってしまう。
これは超一級の突っ込み芸を持つタモリさんのチカラと、
高橋さんの自虐的なギャグによる化学反応です。

ハゲはやっぱりネタになるなあ。
そう思った30分間でした。

ちなみにカット代は、ヘッドスパを入れて7500円(税別)。
月に2〜3回は行くそうです。
ヘッドスパ代と考えれば……やっぱり高いなあ。

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2014年9月8日 | コメント/トラックバック(0) |

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元日本代表・秋田豊氏のポジティブモヒカン

広いおでこのモヒカンスタイル・秋田豊氏

ワイルドな風貌で男性からの人気も高いんじゃないでしょうか

禿げる前、「最後の髪道楽」かもしれない

このあいだ、TVのスポーツ番組に、秋田豊氏が出演していました。
もちろん、サッカーの解説です。
彼と一緒に、松木安太郎さんも出ていました。

ワールドカップを前にした国際試合だったか
日本代表チームの紹介だったか忘れました。

秋田豊氏と言えば、元日本代表ディフェンダーです。
サッカーにあまり明るくない僕も、知っているくらいの有名選手。
現役時代は鹿島アントラーズなどに所属していましたっけ。
調べてみると、2007年に現役を引退しています。

ま、ともかくガッツあふれるその風貌には
とても好感を持っていました。

で、久しぶりにお顔をテレビで拝見したわけです。

お、なかなかおでこが広がっているぞ。
まずそこに眼が行きました。

全体的に短髪なんですが、上の方まで後退した生え際のその先は
頭頂部を少し長くしたモヒカンスタイル。

口の悪い人なら「ハゲ」と呼んでもおかしくない状況なんですが、
その髪型が実に似合っています。

おそらく、ご本人はこのまま上がっていく可能性がある、と
悟っていらっしゃるような気がします。

ずっと上まで生え際が後退する前に、この髪型にしておきたい。
そう思ったのかもしれません。

最後の髪型遊び。最後の髪道楽。

実は僕もそんな心境になったことがあるからです。

今ある髪で、できることを

僕の場合の「最後の髪道楽」は、長髪でした。
もうかなり両端が切れ込み、頭頂部も薄毛になり、
養毛剤も効かないという状況。

どうせ禿げるなら、自分がやりたかった髪型を体験してから禿げたい。

そう思って、髪を伸ばし始めました。
実は当時、「バイカー」に憧れていたんです。

70年代の映画「イージー・ライダー」みたいなスタイルで、
かっこよくハーレーに乗りたい……
今思うと笑っちゃいますが、かなり真剣。

エンジニア・ブーツやブーツカットのリーバイスなんかを買い、
大型二輪免許を取ろうと決意したのでした。
(結局免許もバイクも手に入りませんでしたが)

その一環で、長髪にヒゲというスタイルを目指したのです。
比較的自由な服装が許される職場だったのも幸いしました。

まあ、秋田氏のようにかっこよくは決められませんでしたが、
それなりにワイルドな雰囲気は出せたんじゃないでしょうかね。

その後にばっさりと髪を落としたときも、
「やり残したことはない」という心境になれましたもの。

あなたがまだ「ハゲ」ではなく「薄毛」と呼べる状態で、
だけどこのままでは確実に髪が無くなると悟っているなら、
やりたかった髪型を思い切り楽しんでみてはいかがでしょうか。

もちろん、髪の毛の残り具合にもよります。
リーゼントにしたくても「庇」を作る部分が禿げていたらできない。
モヒカンにしたくても立てられる髪が無かったらアウト。

そこらへんは、無情のようですが諦めるしかないのです……。

でも、できる範囲でできることをする。
このポジティブな精神を持っていれば、
髪を落としてから立派なポジティブヘッドになることができます。

鏡を見ることを恐れずに、研究してみましょう。
「プレ・ハゲ」な今しかできない楽しみです。

ところで、秋田氏の隣に座っていた松木さん。
彼はたしか増毛だったような気がします。

秋田氏のように堂々とおでこを晒さず、
スマートなイメージを大切にする道を選んだわけですね。
それはそれで、立派なことだと思います。

とにかく頑張れ、日本代表!

ところで、秋田豊氏の著書です。
センターバック専門講座
センターバック専門講座

 

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実は、アデランスの広告を作っていた

ハゲスキンの社長に拾われた頃

80年代が始まった頃、僕は社会人になりました。
とある広告制作会社にもぐり込み、コピーライターの名刺を持ったのです。
この世界、名刺に勝手に「コピーライター」と刷ってニヤリと笑えばコピーライター、という有名な言葉がありました。
仲畑貴志さんという、大コピーライターがどこかでおっしゃっていた言葉です。

さて、ブーム渦中のカタカナ職業となった僕は鼻息も荒く、「仕事のできる場」を探していました。
最初の会社には飽きたらなかったのです。
ま、いろいろありまして。

次に見つけた会社は小規模なものの、「東京コピーライターズクラブ」の会員が社長を務めるところでした。
まだ1年弱のキャリアしかない生意気な若造は、面接であることないこと吹きまくり、
そこの会社に入れてもらうこととなりました。
後で振り返ってみると「拾われたかな」という気もします。

その社長、当時50代だったと思いますが、見事なスキンヘッド。
ハゲたから剃っちゃったんだ、と豪快に笑っていました。

あるとき、「お前、まだ実感ないだろうけどアデランスのコピー書け」と言われたのです。
テレビCMは大手代理店がやっていましたから、新聞や雑誌などの小スペース広告がメインです。
実際、禿げてる人の心理などまったくわかりませんが、
いろいろ資料を読んだり過去の広告を調べたりして、原稿用紙に向かいました。

その会社に、営業のIさんという男性がいました。
僕より5つか6つ上でしたから、まだ20代後半。独身。
その人が、典型的な若年性脱毛症、つまりAGAだったのです。
(当時はそういう言葉はもちろんなく、単に『若ハゲ』)

禿げてる人に訊くのがいちばんいいんだけどなぁ。
でも悪いしなぁ。怒っちゃったら困るしなぁ。

ちょっと遠慮して、何も訊かずにコピーをひねくりだしていました。
当時目新しかった「グルーミング」なんて言葉を使ったりしてね。

「ミスターアデランス」になり損なった若ハゲ先輩

可もなく不可もないコピーを書いていた頃、
アデランス社で「ミスターアデランス募集」なんていうキャンペーンを始めました。
若ハゲの人々を募り、いちばんカツラの似合いそうな男性を「ミスターアデランス」に認定、
その人に合ったカツラをプレゼントして、広告キャラクターにするというものでした。

社長はI先輩に、「おい、お前これ応募してみろ。俺が口利いてやるから」と
写真をバシャバシャと撮り、アピール文を口伝てで書かせ、投函してしまいました。

その人、顔立ちは整っていて真面目な雰囲気。
もし髪がフサフサしてたら男前でもてたに違いない。
だけど、ミスターになってカツラかぶって女の人にもてたとしても、
CM見られたらハゲってことわかっちゃうんじゃない?
どうするんだろう……。

要らぬ心配をしつつ日にちが経ち、いよいよ「ミスターアデランス結果発表」!

落選してました。
「俺が口利いてやる」も、役に立たなかったようです。

先輩は何だかホッとした顔をしていました。
実はその頃、縁談が進んでいて、もしミスターになったらどうしよう、
とハラハラしていたというのです。
社長が結婚式のスピーチで何て言うか、心配だったんでしょうね。

初めて招待された結婚式。
若ハゲのままの頭でお礼のスピーチをする先輩は、ちょっと涙ぐんでいたのが印象的でした。

僕は心の中で「よ、いいぞ! ミスターハゲランス!」と喝采を送っていたのです。

 

★登場人物たち。当時の記憶をもとに似顔絵を描いてみました。

その体型通り豪快なハゲスキン

毎朝つるつるに剃り上げてきましたが、時々失敗したせいか頭に血がにじんでいることも。

若年性脱毛症いわゆるAGAで悩んでいた先輩

薄毛でスーツとネクタイ着用だと真面目感が一層際だちます。後頭部まで禿げてましたが、サイドは密度の濃い髪の毛でした。

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養毛剤、知らなかった落とし穴

ブラシでトントン、が毛根と頭皮を…

80年代、ある大手化粧品メーカーから発売されていた養毛剤を使っていました。
まだ頭頂部は無事で、額の両端がややあがる、M字型の兆しが現れていたのみでした。
だから、それほど深刻ではなく、軽い気持ちでいっぱいシャバシャバ振りかけ、
ブラシで頭をトントン……この、頭をパッティングするブラシを憶えている方も多いでしょう。
ブラシのヘッドとハンドルがスプリングでつながっていて、
手首のスナップでリズミカルに頭をトントンできるというもの。

これは、養毛剤の成分を頭皮に浸透しやすくし、
かつパッティングで血行をよくする効果があると言われていたものです。
テレビを観ながらでも気軽にトントン。
手持ち無沙汰の時にトントン。
有名俳優を起用したCMも大量投下していたし、
そのCMを大人気お笑い番組でパロディにしていたりで、よく売れたと記憶しています。
「男は叩かれて強くなる」だったかな、キャッチコピーは。

頭皮にブラシの先端(豚毛か何かだったと思います)が垂直に当たると、ちょっと痛い。
でもそれは血行をよくするために不可欠の痛さだと、信じていました。
しかし、最近聞いたのですが、このブラシで頭をパッティングするという行為は、頭皮にとって逆効果とのこと。
皮膚を傷めたり毛根を壊すおそれがあると。
当時、叩きすぎて皮膚から出血したなんていう事例もあったそうです。

あらら、養毛剤の成分はともかく、頭皮を傷めつけていたとは……。
程度問題なのかもしれません。

以降、「頭をパッティングする」という養毛・育毛法が出てこないのは、
そんなわけだったんでしょうか。

ま、当時はそんなことも知らず、トントンの日々は続きました。
しかしM字がm字になったわけではなく、何となく飽きてきて、自然にフェイドアウト。

同じような体験を持っている方、多いのではないでしょうかね。

あ、ちなみにその養毛剤そのものは今でも売られています。
ロングセラーですから、それなりに高い評価は得ているのですね。

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ポジティブヘッドまでの長い道~その2

ある朝、目にしたロマンスグレー

うちの実家は、築数十年。戦後すぐに建てられた木造二階建てです。ゴチャゴチャしたものがあふれているわけですが、洗面所も例外ではありません。
僕が20代後半のある日、実家に帰って一泊した朝のこと。顔を洗ってタオルを探していると、グレーの物体が視界をよぎりました。

ん?

人形の頭のようなものがあり、その上に七三分けの「髪」が被せられていたのです。

こ、これは……。

そう、「カツラ」だったのです。ロマンスグレーの。
「おお、起きたか。おはよう」
と、父親が洗面所に来ました。
「これは何?」
「ああ、それは俺の髪だ」
久しぶりに会った昨日、「こんなに髪があったのか」と思いました。そして、どうも不自然な雰囲気がありました。
ロマンスグレーの七三分け?
確か、以前は「ナポレオン型」と言っていたとおり、M字に上がった頭をさらけ出したオールバックだったような記憶があります。
おかしい。
そして、食卓に漂う妙な緊張感……。

その理由は、この「カツラ」でした。
母親はさすがにわかっていたでしょう。父親がこうやって夜間のカツラ置き場を作っていたのですから。
息子は、父親がカツラということを気付くだろうか。
その心配が、昨夜の緊張感を生んでいたのでしょうか。

こうやって現物を堂々と見せているのだから、要らぬ緊張だったわけですが。

生涯現役でいるためなのか……

昭和一ケタ生まれにしては長身で、やせ形。顔立ちもまあまあ。
社交ダンスやボウリングなどを器用にこなすダンディな老人。
モテじじい。
彼のイメージを保つためには、カツラは不可欠でした。
ロマンスグレーの名の通り、老後をロマンチックに送るためのアイテムです。
母親の嘆きが聞こえるようでした。
「生涯現役」の必須アイテムなのか?
この不良じじい……。

僕は僕で、「ナポレオン型」じゃなかったのかよ、つるぴかになってんじゃんかよ、という事実にショックを受けていました。
いつか上からも来るに違いない。

その日は数年先のことでしたが、確実に僕に訪れたのです。

(つづく)

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