ハゲにとって残酷な漢字

「毟」という字は恐ろしい

この間、本を読んでいて

「毟る」

という字に出くわしました。

「むしる」という読みだと何となくわかったんですが、
書けと言われたら、たぶん書けません。

なるほど、ワープロの影響なのか漢字が書けなくなったなあ、
どんな構成なんだろうなあと、よくよく見たら……。

けっこう怖い字なんですよね、これ。

少ない+毛

なんですよね。
毛が少なくなる。

毛を毟る、羽を毟る、草を毟る。
スルメを毟って食べる。
金を毟り取られる。

何かこう、残酷な空気すら漂ってくる字です。

調べてみると、中国から渡ってきた字ではなく、
日本で作られた「国字」なんだそうです。

「峠」「鰯」「樫」など、国字ってたくさんあるんですね。
その中のひとつで、日本人には字面から想像しやすいです。

それだけに頭の薄くなってきた人にとっては、
心にグサッと来る漢字でしょう。

それじゃあ、「禿」という漢字はどうなんだろう?
そんな疑問が浮かんだので調べてみました。

物が取れると、禿になる

禿

こちらは、中国で成立した字です。

もともとは、動詞の「剥げる」と同義でした。
「物が取れて離れていく」という意味で「剥げ」が使われるようになり、
同義である「禿」という字が当てられて、今に至ります。

「禿」には、「髪のない頭」の意味もあったので、
非常にすんなりと「剥げ=禿=毛のないさま」とつながったわけです。

では、その「禿」はどんな成り立ちでしょうか。

稲=禾 の実が落ちて、殻(から)になった状態を表しているそうです。
実が無くなった稲の状態を人間の姿に移して、
頭の毛が無くなった人を意味しているとのことです。

ふむ。農業の場で出遭ういろいろな現象が漢字の元になっているのは知っていましたが、
実が無くなった状態の象形文字とは。

なんかもう、落ちぶれ果てた男の姿が浮かんで来るではありませんか。

僕はこの「禿」という漢字があまり好きではなかったのは、
無意識のうちにこの字の原型を受け入れたくなかったからですね。

しょぼくれた、ネガティブな禿を連想させるから、
ポジティブなハゲを志している気持ちと相容れなかったわけです。

僕はもっぱら、「ハゲ」とカタカナで書くように心がけています。
それは故あってのことだったと、今さらながらに気付きました。

ポジティブヘッドの皆さん、ぜひ「ハゲ」はカタカナで!
漢字で書いていると、運気がネガティブになってしまいますよ。

禿に至るまでの象形文字

禿に至るまでの象形文字

出典:漢字物語@47NEWS http://www.47news.jp/
http://www.47news.jp/feature/47school/kanji/post_95.html

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