リーゼントへの憧憬

時にはネガティブにもなる

禿げた頭のほとんどの人には絶対にできない髪型があります。
モヒカン、リーゼント、スポーツ刈り、アイビーカット。
モヒカンを除けばいずれも、「庇」が必要な髪型です。
前にも書きましたが、僕は髪を落とす前、最後の髪道楽としてリーゼントにしたかった。

中学時代、プロデビュー前のキャロルが出演した「リブ・ヤング」を見て、
衝撃を受けたわけですよ。
ギッタギタにポマード付けたリーゼント・ヘアに、革の上下を着てブーツ履いて。
でもって、「グッド・オールド・ロックンロール」演って。
司会の愛川欽也が「かっこいいですね~」なんて言うと、
ベースギターを弾いていたリーダーが「いや~」と照れたような表情で。
(あ、もちろんこのリーダーは矢沢さんです)
田舎の中学で坊主刈りを強制されていた少年は、高校に入ったらこのヘアスタイルにするぜ、と密かに思ったものです。

ま、実際そんな髪にして盛り場に行ったら5分以内に物陰に連れ込まれて
カツアゲされるような柄の悪い町でしたから、
現実を知るにつけリーゼントにする度胸なんて消え失せました。

紛れ込んだ高校は、真面目な生徒ばかり。
そんな環境に同調できない僕は、反抗心ばかりを内側に溜めて暮らしていました。
中途半端な「サイドバック」にしたりしてお茶を濁していたわけです。
半ツッパ。
かっこ悪いね。

時は過ぎ、いろんなことを見聞きして中年にさしかかりました。
俯瞰してみると「リーゼント文化」って、日本に確かに根付いているんですね。
暴走族全盛期、ローラー族が踊っていた時代、ビーバップな時代、
主人公たちはみんなリーゼントだった。
でもチーマーやギャング時代を経て、不良たちは一般青少年と同化するようになってしまった。
かつてのリーゼントが象徴していたワルの記号は、B系やストリートのスタイルへと移行してきた。
じゃあ、リーゼントが消えたかというと、立派に残ってるじゃありませんか。
ハマの番長・三浦大輔、高橋ジョージ、TOKIOの城島くん、氣志團……
リーゼントは、文化だ!

しかし、いくらそう主張しても、もうその髪型はできない。
どっかの社長のようにリーゼント・ヅラをかぶるしかないのです。
ああ、黒薔薇本舗のポマードでリーゼント決めて、
「ザ・マックショウ」のライブでツイスト踊りたい。

「最後の髪道楽」のとき、仕事のことはブッチしてリーゼントにしておけばよかった……。
いい歳になっても「半ツッパ」だったんです。

 

丹頂のチックでサイドだけ固めてみた

ムースやワックスなどまだなく、DEPも出現以前。ポマードかチックで固めるしかなかった。横ワケだから、あんまり不良っぽくはないですね。M字なんて思いもしない頃。

 

ギャグにしかならないけど、リーゼント

こんなのが1000円ちょっとで手に入る。日常的に使ってたら単なる変な人ですが。これかぶってザ・マックショウのライブ? ひじょーにKY。

 

 

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2012年8月21日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:ファッション

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